OwnersBook(オーナーズブック)は、不動産ファンドに特化したソーシャルレンディングです。すなわち、オフィスやマンションなどへの貸付が中心となります。しかし、不動産特化だけあって、興味深い案件もあります。
そこで、過去の投資案件から、興味深いものを1つご案内します。
京都にある築年不詳の京町家を、宿泊施設に用途変更しようというプロジェクトです(案件名:京都市下京区京町家再生第2号ファンド第1回)。下の画像は、オーナーズブックからの引用です(以下同じ)。
上の絵はイメージであり、実際の物件ではありません。しかし、このような感じでしょう。これを、宿泊施設にします。では、この案件のどこが珍しいのか?ですが、宿泊施設に改修した後、宿泊優待を受けられる点です。
具体的には、正規宿泊料金の50%オフで、改修後の宿泊施設を利用できます。下の画像の通りです。
ソーシャルレンディングは、文字通り投資でお金を稼ぐためにするものです。しかし、お金だけの関係ではありません。自分が出したお金が有効利用されたことを、自分の目で確かめられます。
また、優待を受けられます。
お金の面でも、精神的な面でも満足を得られる案件です。ソーシャルレンディングでは、このような案件はとても珍しいでしょう。不動産特化のOwnersBook(オーナーズブック)ならではの案件と言えそうです。
このファンドの貸付条件等を確認しましょう。
物件評価額:8,600万円
貸付額:5,700万円(評価額のおよそ66.3%)
利息の年率:4.5%
貸付期間:15か月
担保:第一順位の抵当権
物件評価額8,600万円に対し、貸付額は5,700万円です。評価額に対して66%程度のため、不動産価格が突然下落しても、貸付額を下回る心配はなさそうです。
ただし、資金を借りた人が本当に返済してくれるかについては、将来になってみないと分かりません。そこで、担保が重要になります。担保を確認しますと、貸付額5,700万円に対して第一順位の抵当権がついています。
このため、仮に債務不履行になっても、この不動産を売却することにより、資金を回遊できると期待できます。
オーナーズブックの中でも、この京町家案件は珍しい種類です。今まで実行してきた不動産投資案件を、ホームページで公開しています。貸付や返済の実績を確認してみましょう。
OwnersBook(オーナーズブック)の不動産投資案件には、貸付型とエクイティ型があります。それぞれの内容を確認しましょう。
一般的なソーシャルレンディングの形式です。一定額の資金を貸し、利息を付けて返済してもらいます。返済された資金が、投資家に分配されます。債務者(資金を借りた人)からいくら返済されるかについて、あらかじめ決まっています。
エクイティ型は、貸付でなく出資になります。上の絵で、赤字で書いてある部分が、貸付と異なります。
資金を借りた人は、その資金を使って不動産運用して、配当を投資家に還元します。最終的に不動産を売却しますが、そこで得られる金額の大小によって、投資家に支払われる金額も変わってきます。
このため、不動産が高く売れれば配当も高くなります。その逆ならば、配当が小さくなります。配当が小さすぎる場合は、元本割れの危険もあるでしょう。
貸付型とエクイティ型を比較しますと、以下の通りです。
どちらが良いというのは、ここで断定的に書くことはできません。個別案件や全般的な不動産市況等を勘案しながら、その都度考えていくことになります。
貸付対象地域の不動産市況が上昇しているようだ(または、上昇するようだ)、という情報があれば、エクイティ型を検討できるでしょう。
以上、2点について概観しました。興味深い案件や投資方法をそろえていることが分かります。そこで、口座を作って投資することに決めたとします。
しかし、実際に投資する前に、可能ならばもう一つ確認したい点があります。ソーシャルレンディング事業者である、オーナーズブックそのものの安全性です。
オーナーズブックは、ロードスターキャピタルという会社が運営しています。この会社は、株式を公開しています(証券コード:3482)。
株式を公開しているということは、投資家から見てメリットが大きいです。と言いますのは、定期的に事業状況を確認できるからです。
ロードスターキャピタルが公開する決算短信等を読んで、詳細に分析できます。また、会社としては、より多くの投資家の関心を集めたいと考えています。そこで、特筆できる部分について、下の絵のように分かりやすい方法で、情報公開を進めています。
上の絵を見ると、オーナーズブックの業績が急成長中ということが分かります。
逆に、成績が不振になっても、それを隠すことはできません。株式を公開しているからです。良いことも悪いことも、投資家から見て良く分かります。これが、公開会社でソーシャルレンディングをする大きなメリットです。
投資家が一つの案件に投資する期間は、1年間から2年間くらいです。長期でずっと投資するわけではありません。
そこで、投資案件の魅力を考えつつ、同時に、オーナーズブックの経営状況も見ながら投資することができます。株式非公開の事業者で取引するよりも、安全度を高くできるのがメリットです。
企業情報
社名 | ロードスターキャピタル株式会社 |
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本社所在地 | 東京都中央区銀座2丁目6番16号 ゼニア銀座ビル6F |
主たる業務 | 不動産にかかる仲介・コンサルティング事業、ソーシャルレンディング事業、コーポレートファンディング事業 他 |
設立 | 2012年3月14日 |
免許・登録 | 第二種金融商品取引業、投資運用業、投資助言・代理業、総合不動産投資顧問業 他 |
上場 | 東証マザーズ(証券コード:3482) |
加入団体 | (一社)第二種金融商品取引業協会、(一社)日本投資顧問業協会、(一社)不動産証券化協会 他 |