2018年12月1日、CREAL運営会社である株式会社ブリッジ・シー・キャピタル(以下「BCC」)C本社にて、事業説明会が開催されました。横田社長自ら事業について熱く語っていただきましたので、Q&A形式でその模様をご案内します。
上の写真右が、横田代表取締役社長です。
ソーシャルレンディングで不動産を扱う場合、資金の借主や担保不動産の詳細は非公開です。一方、クリアルは、不動産クラウドファンディングです。すなわち、ほとんど全てと言って良いくらいに情報を公開しています。
BCCは、「不動産特定共同事業法1号免許」を取得しています。すなわち、投資対象の不動産について詳細を公開しつつ、一般から資金を集めることができます。
また、直近の法改正により「電子取引業務」が認められ、紙を使って契約する必要がなくなり、インターネットですべて完結できるようになりました。このため、クリアルでは、投資家の皆様にインターネットで不動産投資する機会を提供したいと考えています。
なお、不動産売買の現場では、情報の非対称性が大きいです。すなわち、業者に比べて、個人投資家の皆様が得られる情報は少なくなる傾向があります。
クリアルでは、情報の非対称性を少しでも解消したいと努めています。クリアルにログインしていただきますと、物件情報が数多く出てきます。これは、情報を少しでも多く提供したいという気持ちの表れです。
また、文字ばかりでは、イメージしづらいです。そこで、動画や画像の配信にも注力しています。
第1号案件のホテルアマネクでは、2分半の動画と、30秒(短縮版)の動画を公開しています。ホテルの皆様に積極的に協力していただいたので、とても良い動画に仕上がっています。
多くの個人から資金調達しようと考えた理由は何でしょう?
あるアンケート調査によると、一般国民の30%が投資をしたいと考えているそうです。そして、投資対象としては、株式や不動産など、目に見えるものが関心の対象になっています。その一方で、損失に対するリスク許容度がとても低いことも分かっています。
その結果、900兆円にも及ぶ資金が預貯金として眠っています。
私は、機関投資家等を対象に、不動産ファンドの組成を多く手掛けてきました。そこで、個人投資家の皆様に、より安全で本物の不動産投資に近い投資を提案したいと考えてきました。
そこで、BCCの経営に参画し、必要な許認可登録を経て、今回クラウドファンディングサービスのクリアルを開始するに至りました。
具体的には、どのような案件をお考えでしょうか。
機関投資家は、オフィスビルやレジデンス等、投資用不動産として歴史の長い物件の売買についてはフットワークが軽いです。話が速く進みます。しかし、そのほかの用途ですと、動きが鈍い傾向にあります。例えば、老人ホーム、病院、保育園等です。
しかし、これらの分野は、今までも、そしてこれからの日本にとっても極めて重要な位置を占め、また安定的なキャッシュフローを生み出します。そこで、個人投資家の皆様から、オフィスビルに加えてこの分野に投資していただき、その成果を配当として分配したいと考えています。
私たち個人投資家から見て、最も心配なのは、「運用終了時に確実に売却できるか、そして、売却損を出さずに済むか」です。この点について、いかがでしょうか。
他の商品等と同様に、不動産についても、卸売り価格と小売価格があります。クリアルを運営しているBCCは、高度な売買実績を持っています。このため、上流に近い価格(=安い価格)で不動産を取得可能です。
そして、運用期間終了時に小売価格で売却します。よって、いわゆる「卸売り価格」と「小売価格」のバッファがあると考えております。
仮に、売却損が出るとしても、BCCが劣後出資しています。この劣後出資額は、投資家から集めた資金の10%を目途としています。
卸売り価格で購入して小売価格で売却しますので、損になる可能性がそもそも低いのですが、それでも売却損が出てしまう場合には、BCCが出資した10%分で損失を負担します。
投資家の皆様に、いかに損させないか、いかに投資の喜びを知ってもらうか、投資の成功体験を得て頂くことを重視しています。
個人投資家から資金を集めるよりも、銀行から借りて不動産を買い、それを売却する方が、簡単に大きく稼げると思います。あえて個人から資金を集める理由は何でしょうか。
既に回答したことと重複しますが、国民の皆様に、より安全で本物の不動産投資に近い投資経験を得て頂きたいを提案したいと考えてきたことが、その理由の一つです。
そのほかに、機関投資家では動きが鈍い分野でも、日本にとって重要であり、かつ安定的なキャッシュフローを期待できるな分野がいくつもあります。そこに、円滑に資金を投入して日本の発展に貢献したいと考えています。
さらに、クリアルを国民の多くの皆様に知ってもらいたいという希望もあります。将来の上場も視野に入れて事業を展開しています。
第1号案件は、ホテルアマネクです。8.8億円の募集で大型です。配当は年4.2%ですが、この利回りの確実性はどれくらいでしょうか。
BCCがホテルアマネクを取得後、それを関連会社である株式会社ブリッジ・シー・エステート(以下「BCE」)に賃貸します(マスターリース)。そして、さらにホテル事業者に転貸するという方法を採用しています。
この方法を採用するのには、理由があります。ホテルの賃料は、稼働率によって変動するのが通例だからです。しかし、それでは個人投資家の皆様にとって分かりづらく、安定的なキャッシュフローの配当が難しくなります。
そこで、関係会社であるBCEを間に挟んでいます。そして、BCEは、毎月定額をクリアルに支払います。すなわち、家賃保証です。
こうして、ホテルの稼働率にかかわらず、必ず一定の賃貸料がクリアルにもたらされます。よって、4.2%の利回りを安定的に提示できる仕組みになっています。
利回りの実現可能性は高く、不動産売却損が出る可能性が低いことが分かりました。そして、仮に売却損が出てしまう場合でも、クリアルが率先して損失を負担する仕組みです。では、不動産売却益が出る場合、その利益はどう配分されるでしょうか。
売却益が出る場合については、クリアルがその利益をいただく仕組みになっています。現在、劣後出資はクリアルの自己資金で賄っていますが、将来は、この部分も個人投資家の皆様に開放できたらいいな、と考えています。
すなわち、売却損が出てしまう場合、その損失を最初に引き受けますが、売却益が出る場合は、その利益を受け取れるということです。
クリアルは上流に近い価格で不動産を購入し、小売価格で売却します。魅力を感じていただける皆様は多いだろうと考えています。
第1号案件のホテルアマネクに比べて、第2号案件、第3号案件は小規模(1,500万円~2,100万円)です。また、ファンド運営期間も、4か月~6か月と短いです。この意図は何でしょうか。
ホテルアマネクのような大型案件は、1か月に1件を目途に展開したいと考えています。しかし、インターネットの世界で1か月に1件では、面白みが不十分です。そこで、比較的小規模の案件も同時に展開していきたいと考えています。
小規模案件につきましては、1週間に1件を目標にしています。
これらの物件も、上流の価格で購入し、小売価格で売却します。また、1か月もすれば売れてしまう物件ばかりです。そのような物件につき4か月~6か月の運用期間を設けています。売れずに困るということはないと考えています。
また、期間を4か月~6か月と短期間にしています。これにより、個人投資家の皆様が資金を投じてから償還されるまでの期間を短くし、成功体験を積み重ねてほしいと考えています。
冒頭でご案内しました通り、全体の30%くらいの国民が投資の必要性を感じていながらも、リスク許容度は小さいです。
この状況で投資していただくには、最低取引金額を小さく、そして償還までの期間を短くして、成功体験を積み重ねていただくのが近道だと考えています。
そこで、クリアルでは、1万円から投資可能になっています。
クリアルの投資案件では、個人でも買えそうな価格帯のものが多数出てくると予想できます。ということは、ファンド運用終了時の売却先として申し出ても良いでしょうか。
実際にクリアルで運用していただくと、その物件の良さをわかっていただけると思います。そこで、最終的に物件を購入したいという個人投資家の皆様がいらっしゃいましたら、その方に売却することも可能です。
本日は、お忙しい中ありがとうございました。