FUNDINNO(ファンディーノ)でベンチャー投資

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未上場株式に投資できるFUNDINNO(ファンディーノ)のセミナーに参加しました。小規模で行われたので、代表取締役や大物エンジェル投資家と意見交換でき、大変有意義な場でした。

そこで、FUNDINNOのホームページには書かれていない情報を含め、読者の皆様に有意義な情報をお届けします。

FUNDINNOとは

最初に、ファンディーノとは何か?を確認しましょう。

日本で株式投資と言えば、東証など上場株式への投資が一般的です。しかし、本当に資金を必要としているのは、新規事業を立ち上げてこれから発展していこうとしている企業です。

下の表は、日米比較です(FUNDINNOの資料から引用)。投資額の比較です。

シードステージ アーリーステージ後
アメリカ 7,300億円 6.3兆円~6.9兆円
日本 170億円 ~1,800億円

シードステージ:会社設立準備から会社設立直後くらいの時期にある企業
アーリーステージ後:起業直後を過ぎた時期の企業

日本では、シードステージやアーリーステージ後の企業に対する投資額が、とても少ないです。少ないのは当然かもしれません。こういった企業に投資できる環境が十分でないからです。

仮に、日米で同じようなアイデアを持った人が登場したとしましょう。すると、米国では資金調達の仕組みが整っており、アイデアに共感した人から資金を集められます。

日本では、資金調達の仕組みが十分でなく、アイデアのまま終わってしまうことも、また、資金調達できたとしても、調達規模が違うので、ビジネスのスピード感が大きく変わってくることもあるでしょう。

FUNDINNOは、主にアーリーステージ後の企業に対して投資できる環境を、私たちに提供しています。

FUNDINNOのウェブサイトにない情報

以下、この記事を投稿した時点(2019年4月〇日)で、FUNDINNOのホームページ上にないレア情報を、Q&A形式でお届けします。

Q1

資金募集した企業の数は、ホームページ上で把握できます。では、資金募集するためにFUNDINNOに登録した企業数はどれくらいでしょうか。

A1

ウェブサイトで登録いただいた企業数は、およそ1,000社です。すなわち、FUNDINNOの審査を通過して資金募集できた企業は、申込全体の5%くらいということになります。

編集部所感:
FUNDINNOは、自社の利益を追求するならば、資金募集できる企業数を増やすはずです。公認会計士などの専門家を大勢使って審査した結果、不採用では、FUNDINNOは儲かりません。

この5%という数字が、FUNDINNOの本気度を示しているといえるでしょう。すなわち、優良なスタートアップ企業に対し、私たち投資家が投資しやすい環境を作るという本気度です。

Q2

資金募集した企業が、IPOやM&Aに向けて進みやすくするための環境整備は、どの程度進んでいますか。

A2

FUNDINNOで資金調達すると、株主数が増えます。すなわち、上場やM&Aをする際のコストになりうるので、以下の仕組みを検討、あるいは実施しています。

(1)株主管理コスト
株主間での株式売買等の手続きを円滑に行うために、ブロックチェーン技術の導入を検討中です。導入されれば、いつ誰が誰に売却したか等の管理が容易になります。株主総会の記録をブロックチェーン上に記録することもできます。

(2)反社問題
株主に反社会勢力がいないことを確認したうえで、上場手続きが進められます。この点については、投資家がFUNDINNOに口座を開設する際に確認済みです。

(3)株主間契約
たとえば、ベンチャーキャピタルがM&Aで企業買収しようとする際に、株主数が多いと事務手続きが煩雑になりがちです。そこで、今後は、投資家から資金を集める際に、M&Aを想定した条件について、あらかじめ同意していただくことを検討しています。

Q3

非上場株式を取引する場として、グリーンシートがありました。しかし、活用されず、2018年に廃止されました。グリーンシートと比べるとき、企業から見てFUNDINNOのメリットは何でしょうか。

A3

グリーンシートでは、企業は有価証券報告書の提出と監査法人による監査が義務付けられていました。これらは、ジャスダック等と同じ水準の厳しさです。

ならば、ジャスダック上場を目指せばよいのであって、グリーンシートを選ぶ理由がありません。

また、グリーンシートは地域密着型企業向けという地域性の強い企業や、一部時価総額や株主数の不足などで上場廃止になった銘柄の受け皿にもなっていました。

しかし、FUNDINNOのような株式投資型クラウドファンディングの登場により、グリーンシート銘柄のような株式以外にも『成長性のある未上場株式』を広く取引することができるようになりました。

Q4

資金を募集する企業から見て、FUNDINNOを使うメリットは何でしょうか。

A4

企業から見て、株主は資金提供者であるとともに、重要な顧客になり得ます。

ある上場大手食品メーカーが、顧客の消費額を調べました。それによると、自社株主による自社商品購入額のほうが、非株主の購入額よりも圧倒的に大きかった、という結果でした。

ベンチャー企業が顧客を獲得するのは大変なことです。FUNDINNOを使うと、マーケティング効果も同時に得られるのではないかと思います。

Q5

FUNDINNOの一般的な投資家像と、今後の目標をお知らせください。

A5

現在、FUNDINNOに登録いただいている投資家は、エンジェル投資家で自己資金が多いというのが一般的です。

しかし、ベンチャー企業への投資を、広く一般の人々にも利用していただきたいと考えています。ベンチャー投資の「民主化」です。現在のFUNDINNO口座数は1.5万ですが、5年後の目標は100万口座です。

著名エンジェル投資家によるトークセッション

今回のセミナーでは、著名エンジェル投資家によるトークセッションも開かれました。そこで得られた「投資案件を見る目」について、参考情報をお届けします。

以下の内容は、著名エンジェル投資家による意見をまとめたものであり、すべての投資家がそうすべきというものではありません。しかし、参考になるでしょう。

重要な項目1:経営者

  • 経営者の姿勢、能力、経歴
  • 経営者をサポートする人材の能力

ベンチャー企業の成否は、経営者の能力にかかっているので、経営者の能力を知ることがとても大切です。サポートする人材については、社内にいる人材だけでなく、可能なら社長の友人知人等も把握したいです(これは難しいですが)。

お金を出してくれるかどうか、というのではありません。業種は違っても、友人知人に優秀な人がいれば、必要な時に情報提供や技術提供などで協力を得られる可能性があります。

重要な項目2:社会的インパクト

  • 社会的に貢献できるか
  • 社会の要請に沿った事業か

素晴らしいビジネスプランであっても、それが社会に求められていなければ、成功はおぼつかないでしょう。そこで、ビジネスの内容が社会に貢献できるかどうか、という視点も重要になります。

あまり重要でない点:数字

  • 事業計画等は読むが、数字はアテにしない

もちろん数字も見ますが、計画通りに事業が進まないのは、何も不思議なことではありません。よって、事業目標等の数字はあまりアテにしていません。

最終的に必要なこと:勘

  • 最終的には勘である
  • ワクワクできるか

チェックポイントはいくつもありますが、将来のことは誰にも分かりません。最終的には、自分の勘を信じることになります。これから投資しようとしている案件に対して、自分はワクワクしているか、です。

ベンチャー投資は気長に待ちましょう

FUNDINNOで投資する場合、投資先は上場していない株式です。期待通りにIPOやM&Aになるとしても、数年から5年程度は換金できない性質の投資になります。

過度な期待を抱かず(しかし期待しながら)、投資先企業の成長を応援しましょう。

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