ソーシャルレンディングのリスク

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ソーシャルレンディングは、一般的に年率3%から10%くらいの収益を見込めます。

リスクなしでこの収益ならば、全資産を投入したいです。しかし、リスクのない預貯金の場合、金利はゼロあたりに張り付いています。ということは、ソーシャルレンディングには何らかのリスクがあるはずです。

リスクがあるから、金利も高いということです。そこで、主なリスクについて確認しましょう。

ソーシャルレンディングの仕組みを復習

リスクを確認する前に、ソーシャルレンディングの仕組みを簡単に確認しましょう。すると、リスクも見えやすくなります。

ソーシャルレンディングのしくみ図

上の絵で、一番左が私たち投資家です。私たちは、ソーシャルレンディングの事業者に出資します。そして、事業者は、資金を必要とする人に貸します。

資金を受け取った人は、何か事業をします。そして、契約に従って利子付きで返済するという仕組みです。

ソーシャルレンディングの主なリスク

上の絵を見ると、大きなリスクは2つだろうと予想できます。すなわち、事業者の経営破たんリスクと、資金の借り手が返済しないリスクです。

そこで、この2つのリスクを順に考察します。

誰でもソーシャルレンディング事業者になれるか

事業者のリスクを考える前に、「誰でもソーシャルレンディングを運営できるのか」を確認しましょう。

ソーシャルレンディングでファンドを運営するには、第二種金融商品取引業の登録が義務です。

すなわち、登録する際に、運営体制が整っているかどうか、金融庁に検査されます。また、登録後も、金融庁の指導を受け続けます。

よって、詐欺的な会社がソーシャルレンディングを運営する可能性は低い、と期待できます。口座開設時に、その事業者が第二種金融商品取引業で登録されているか、確認しましょう。登録されていなければ、詐欺の可能性があります。

また、お金を貸すことを仕事にしますので、貸金業登録もしています。

しかし、これらに登録されていても、リスクはゼロではありません。

事業者のリスク

事業者の代表的なリスクは、「事業者が倒産、またはそれに近い状態になる場合」でしょう。

金融庁の登録業者であっても、営業成績が悪ければ、倒産してしまいます。では、倒産する場合、私たちの投資資金は全額戻ってくるでしょうか。

答えは、「いくら戻るか分からない」となります。事業者の倒産時の状況次第です。

事業者が倒産する理由は、資金繰りに行き詰まるからでしょう。経営成績が悪いと、お金も尽きてしまいます。出資した全額が戻ると期待するのは、難しいかもしれません。

そこで、「倒産しない、あるいは倒産確率が極めて低い」と期待できる事業者で、ソーシャルレンディングをする必要があります。

倒産しづらい事業者

どの業者の倒産確率が低いか、見定めるのは難しいです。ただ、SBIソーシャルレンディングは、他社と比べて経済的ショックに強いかな、と期待できます。と言いますのは、SBIグループの一企業だからです。

以下は想像です。

仮に、SBIソーシャルレンディングの経営状態が危なくなったと仮定しましょう。この場合、SBIグループが支援すると予想できます。支援しないで放置して倒産する場合、「SBIグループの他の企業も危ないのでは?」と連想されてしまうかもしれません。

これは、SBIグループ全体にとって打撃です。よって、SBIグループで支援するでしょう。

これは想像なので、実際はどうなるか分かりません。しかし、そのような支援を期待できる分だけ、SBIソーシャルレンディングは他社よりも有利かな、と感じます。

借り手のリスク

また、事業者の倒産リスクのほかに、お金を借りた人が返してくれるかどうか、というリスクもあります。数値化は難しいですが、事業者のリスクよりも借り手のリスクの方が、とても大きいと予想できます。

と言いますのは、借り手がお金を借りる理由は、お金がないからです。

お金が不足しているので、高い金利でもお金を借りて、事業をします。そして、収入を得ます。その収入から、借りたお金と利子を返済します。

よって、事業が期待通りに進むかどうかが、とても大切です。

お金を借りる人の安全度審査

「お金を借りる人が、最終的に資金を返してくれるかどうか」の審査は、ソーシャルレンディングの事業者が実施します。また、事業者は、貸出中の資金が適切に使われているか、随時チェックします。

そこで、ソーシャルレンディングの事業者の腕が良いことが、重要になります。

これを判断する資料として、過去の事業実績があります。ソーシャルレンディング各社は、自社の優秀さを示して顧客から資金を集めるべく、運用成績を公開しています。すなわち、貸し倒れで返済されなかった件数や金額を確認できます。

返済されなかった金額は、ゼロが望ましいです。しかし、ゼロは難しいです。

貸し倒れ発生確率と、発生件数

例えば、貸し倒れリスクが極めて低い案件ばかり、実施しているとしましょう。この場合でも、取扱件数が多くなれば、貸し倒れリスクが顕在化してしまいます。

下の例で考えてみましょう。貸し倒れが発生していない事業者Aが優秀で、貸し倒れが発生した事業者Bが劣ると言えるでしょうか。おそらく、そうは言えないでしょう。貸倒確率が同じでも、事業実施件数が多いほど、貸し倒れが顕在化しやすくなります。

例:貸し倒れ発生確率は1%で固定:
事業者A:事業実施件数は10です。貸し倒れ件数は0件の確率が高いでしょう。
事業者B:事業実施件数は1,000です。貸し倒れ件数は、数件以上あるでしょう。

そこで、期待できる利回り(%)に比べて、過去の貸し倒れ金額が十分に小さいことを確認します。

仮に貸し倒れがあるとしても、利回りで十分カバーできるか調べるのです。

そして、1つの投資案件に集中的に出資するのでなく、分散して出資します。こうすれば、仮に資金返済されない場面に遭遇しても、全体としてはプラスの収入にすることが可能です。

誰が借りているか、確認できない

なお、出資する私たちとしては、誰がお金を借りているのか気になります。誰が借りているか知ったとしても、その企業の経営状態を分析できるわけではありません。しかし、何となく不安があります。

残念ながら、誰が借りているのか、公開されることはありません。

と言いますのは、貸金業法の規制により、借り手の特定につながる情報や借り手の信用情報の公開は、禁止されているためです。

これは、借りる側に立って考えると分かります。例えば、私たちが、どこかからお金を借りるとします。「このお金は、数百人の人から集めた資金だから、あなたの氏名・住所・電話番号を彼らに公開します。」と言われたら、どうでしょう?

おそらく、そこからお金を借りないのでは?

借りた人の情報が公開されないのは少々不安ですが、借りた人を守るための制度です。

安全重視なら、担保あり案件に投資

ソーシャルレンディングに出資したいけれど、どうしてもリスクが不安だという場合もあるでしょう。このときは、「担保あり」の案件への出資を検討できます。

仮に、お金を借りた人の事業が行き詰って、資金返済できないとしましょう。この場合、担保を売却して現金化し、出資者(私たち)に返済します。

担保がない場合に比べて、安全度が高くなります。

また、担保の評価額に対して、貸し出しの上限額は70%~80%となっていることが一般的です。よって、貸出後に資産評価額が下落しても、貸出資金を回収できると期待できます。

安全を重視するならば、担保ありの案件を検討しましょう。

次のページでは、ソーシャルレンディングのデメリットと、それを緩和する方法を紹介します。