インターネットを使って広く一般から資金を集める方法を、一般的にクラウドファンディングと呼んでいます。そして、クラウドファンディングは大きく分けて4種類になります(ソーシャルレンディングも、クラウドファンディングの一部です)。
そこで、その4種類を確認しましょう。
寄付型クラウドファンディングとは、「寄付」の名前の通りです。私たちは、何か事業をしたいという人や企業に資金を寄付します。見返りは何も求めません。
ただ、全く何もないかと言えば、そうでもありません。例えば、以下のようなものをもらえます。
なお、税金の控除ですが、寄付先の事業内容によっては、所得税や住民税の寄付金控除を受けられます。寄付型クラウドファンディングに参加する前に確認しましょう。
購入型クラウドファンディングは、金銭を支出することにより、金銭以外の物品やサービス等を受け取ることができるシステムです。
たとえば、何か事業に共感して資金を提供したとしましょう。そして、その事業が軌道にのったら、事業にちなんだモノやサービスを受け取れるという仕組みです。
資金を受ける側としては、より多くの人から支援を受けたいです。
そこで、クラウドファンディングで支援してくれた人限定のモノやサービスを提供する場合もあります。資金支援を受けることがすなわち、商品の宣伝になっています。事業をする側にとって、魅力的なシステムでしょう。
上の二つは、金銭的見返りを求めない資金提供です。しかし、お金を出すからには、稼ぎたいと期待する場合もあるでしょう。
この場合、投資型のクラウドファンディングが候補になります。分類方法は複数ありますが、大きく分けて「株式投資型クラウドファンディング」「ソーシャルレンディング(貸付型クラウドファンディング)」に分けられます。
投資家は、ある事業に出資して、見返りにその会社の株式を取得します。すなわち、未公開株式の取得になります。1つの投資先について、1年間に出資できる上限額は50万円です。
ビジネスが成功するかどうか、事前には分かりません。しかし、成功すれば、もしかしたら大きな見返りがあるかもしれません。具体的には、IPO(新規株式公開)です。
あるいは、見返り期待よりも、クラウドファンディングで資金調達している人の「心意気」に惹かれて出資するという場合もあるでしょう。
いずれにしても、リスクが高い取引になります。全額失っても構わないという余裕資金で参加しましょう。
当サイトでは、ソーシャルレンディングに並ぶ位置づけで、株式投資型クラウドファンディング情報をお届けします。
ソーシャルレンディングは、お金を出すという点で、上の3つと同じです。異なるのは、特定の期日に、配当付きで元本を返してもらう契約だという点です。
この意味で、融資または貸付の機能を有します。
金利は年率3%~10%前後が多いです。預貯金金利と比較すると、とても高いです。しかし、貸付先が返済してくれないと、お金が戻ってきません。この点で、ソーシャルレンディング事業者の腕前(貸付先から資金を回収する能力)が、とても重要な要素です。
当サイトでは、ソーシャルレンディングを中心に情報をお届けします。
以上、4つのクラウドファンディングを確認しました。
寄付型と購入型の場合、そもそも資金の返還を予定していません。このため、仮に事業がうまくいかなかったとしても、「仕方ないな」とあきらめがつくでしょう。
株式投資型も、あきらめがつくかもしれません。元々、IPOまで行ける事業はわずかです。その意味で、事業を純粋に支援する気持ちで取り組むべきでしょう。
とはいえ、将来大きく化ける可能性に掛けて、資金を出すことになります。
事前に吟味して出資しますが、未公開株(取引所に上場していない株式)への出資は、リスクが大きいです。事業がうまく展開しても、自由に換金できるとは限りません。この点で、事業者の目標に賛同できるかどうかが、とても重要でしょう。
これらに比べて、ソーシャルレンディングは全く違います。一定期間後にお金を返してもらうことが前提になっています。
よって、お金が返ってこないのは困ります。
私たちは、最終的にお金を借りる人が誰なのか、確認できません。出したお金が戻ってくるかどうか、それはソーシャルレンディング事業者が頼りです。そこで、私たちは、実際にお金を出す前に、事業者が信頼に値するか、十分に検討する必要があります。
次のページでは、寄付型クラウドファンディングについて、特徴やメリットなどを確認します。