株式投資型クラウドファンディングとは-仕組みと特徴

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クラウドファンディングの形態

クラウドファンディングには、様々な形態があります。当サイトではソーシャルレンディングを中心にお届けしています。

株式投資型と融資型(ソーシャルレンディング)をざっくりと比較すると、以下の通りになります。

株式投資型クラウドファンディング:
・資金を提供して、投資先の株式をもらう
・資金が一気に大きくなる可能性もあれば、ゼロになる可能性もある

ソーシャルレンディング(融資型、貸付型クラウドファンディング):
・資金を貸しつけて、利子をつけて返してもらう
・資金は一気に大きくならないが、ゼロになる可能性も低めである

株式投資型は一気に大成功を目指せるものの、ゼロになるかもしれないというのは、ワクワクするかもしれません。そこで、株式投資型クラウドファンディングの概要やメリット等を考察します。

株式投資型クラウドファンディングの仕組み

株式投資型クラウドファンディングとは、資金提供者に対して、資金提供先の株式を配布する仕組みです。

株式というと、私たちのイメージは東京証券取引所(東証)で平日に売買される株取引だと思います。ニュースで毎日のように報道されています。株価が上がれば景気が良く、株価が下がれば不景気です。

私たちの生活にも密接に関係しています。

しかし、株式投資型クラウドファンディングの株式は、上場株式とは性質が大きく異なります。主な点を、上場株と比較しつつ確認しましょう。

特徴1:情報公開が不十分

上場株式の場合、定期的に有価証券報告書を公開しています。これを読めば、報告書を提出した時点の企業の様子が分かります。過去の報告書と並べて読めば、企業がどの方向に進んでいるのか、おおよそ見当がつきます。

しかし、株式投資型クラウドファンディングで資金を集める企業の場合、有価証券報告書を公開しません。そもそも、それに類する報告書を作っていないでしょう(財務諸表はあるはずですが)。

このため、企業の過去・現在・将来を知るのは難しいです。

特徴2:会計監査

上場株式の場合、監査法人による監査を受け、承認を得ます。上場会社にとっては費用と時間がかかる手続きですが、公開資料が正しいことを証明するために必要な手続きです。

一方、株式投資型クラウドファンディングの場合、監査法人による監査を経ません。

ただし、適当な数字で資金集めされるのは困ります。そこで、資金を集めようとする会社は、株式投資型クラウドファンディングを運営している事業者経由で資金を集めるわけですが、その事業者が業務内容を検査します。

株式投資型クラウドファンディングを運営するには、特別な資格が必要です。しかし、その会社は監査法人ではありません。

よって、監査法人の監査を経た報告書のように信頼できる、というわけではありません。

特徴3:売買の制限

上場株式の場合、いつ売買しても自由です。一方、株式投資型クラウドファンディングで得た株式の場合、譲渡制限がついている場合があります。

譲渡制限がある場合、自由に売却できません。株式を発行した会社が決めた売却方法に従うことになります。また、そもそも非公開株式ですので、譲渡制限がなくても売却は簡単ではありません。

まず、その株を買いたいという人を探すだけでも、一苦労です。運よく買いたい人を見つけたとしても、今度は価格の交渉で難航します。

上場株式の場合、株価がいくらかというのは簡単に分かります。しかし、非上場の株式です。適正な株価の算出は難しいです。買う人・売る人にとって「適正」の意味も変わってくるでしょうから、価格の一致点を見出すのは容易でありません。

よって、投資した資金は二度と現金化できないという覚悟が必要でしょう。

株価が上昇したら売却しよう、という目的の場合、株式投資型クラウドファンディングは投資対象になりづらいです。

特徴4:配当など

上場株式の場合、業績に応じて配当が支払われます。しかし、株式投資型クラウドファンディングで得た株式の場合、配当はないかもしれません。

株式投資型クラウドファンディングに参加するとはすなわち、資金力が乏しいスタートアップ企業に対する投資をすることです。すなわち、配当はゼロにして、その資金を事業拡大に投入する方が望ましい、と言える場合が少なくないでしょう。

逆に言えば、配当する余裕があるならば、株式投資型クラウドファンディングで資金集めをする必要があったのだろうか?と言えなくもありません(資金獲得後に事業が成功したという場合などは、配当があっても自然だと思います)。

特徴5:購入額の制限

株式投資型クラウドファンディングの場合、ある個人が多額の購入をしようと思っても、できません。1人につき、1つの企業に対して年間50万円までと決められています。

よって、ある企業が気に入ったから、企業の株式の過半数を確保しようと思っても、できません。この場合は、株式投資型クラウドファンディングとは違う方法で企業買収を狙うことになります。

なお、資金を集める側から見て、1年で集められる資金は、最大で1億円未満と決められています。

株式投資型クラウドファンディングで投資する理由

以上の通り、上場株式に比べて制限があったり、不十分な部分があったりします。その分だけ、株式投資型クラウドファンディングはリスクも高いです。

それでも、投資する理由は何でしょうか。大きく分けて2つになるでしょう。

理由1:事業を支援したい

資金を集めようという人の熱い思いに惹かれて、ぜひ応援したい!というパターンです。熱いハートを持っていないと、これから遭遇するだろう高い壁を乗り越えて、事業を成功させることは難しいでしょう。

理由2:IPOを期待

そして、事業が順調に進んでIPO(新規株式公開)まで行ければ、最高の展開です。実際にこのレベルになる事業は、ほんのわずかでしょう。しかし、IPOになれば、一気に大きな利益になる可能性があります。

IPOを見据えて投資する場合の注意点

株式投資型クラウドファンディングに参加する理由が、将来のIPOでの大儲けだとしましょう。この場合、注意点は少なくとも2つあります。

注意点1:IPOできない可能性

日本に存在する企業数は、無数にあります。その中で、株式公開まで行けた企業は、わずかです。よって、株式投資型クラウドファンディングでいくつもの企業に投資しても、1件もIPOまで到達しない可能性があります。

IPOに成功するどころか、倒産してしまう可能性の方が高いでしょう。倒産すれば、投じた資金は全く返ってきません。

よって、投資資金のすべてが失われても仕方がない、という気持ちが必要です。

注意点2:反社会的勢力の参加

企業がIPOをする場合、反社会的勢力と関係がないか、厳しく検査されます。仮に、株式投資型クラウドファンディングで資金を集めた際に、一人でも反社会的勢力が紛れ込んでいたら、大変なことです。

そこで、株式投資型クラウドファンディングに参加して、将来のIPOを期待する場合は、反社会的勢力が紛れ込まないよう、厳重な仕組みを採用していることの確認が欠かせないでしょう。

そして、株式の譲渡制限も、厳しくなければなりません。自由に株式を売買できると、誰が株主になるか分からないからです。

この情報は、クラウドファンディングの情報サイトで確認します。確認できなければ、運営会社に確認するか、出資をあきらめるかという選択になるでしょう。

以上の通り考えると、株式投資型クラウドファンディングで成功するためには、投資する側に確かな眼力が必要だと言えるでしょう。

次のページでは、ソーシャルレンディングとは何か?仕組みなどを確認します。

クラウドファンディングの種類